好きなビール

お題「好きなビール」

 

はてなブログにお題スロットなる機能があるので使ってみます。

 

好きなビール。ビールは基本的に好きだけどどの種類が?とかどんな所や誰と飲むビールが?という設問なため、ビールが好きでない人には問いから成立しないと思われる。

 

たかし:好きなビールはありますか?①

よしお:いえ、ビールは炭酸がきついし苦いのでそもそも苦手です。②

たかし:そうなんですね。とはいえ、普通と辛口だったらどちかが好みですか?③

よしお:いえビールは飲まないんですけど…どちらかというと普通の方ですね。カレーでもなんでもあまり辛口を好む傾向にはありません。④

たかし:ありがとうございました。⑤

結論:よしおは辛口ビールが好き。

 

みたいなことって結構あると思う。

会社で目標決める時とか、旅行のプランを決める時とか、沖縄基地問題を話し合うとか。

話の流れ上、やみくもにNoを主張していると場の空気がおかしくなるので、よしおは一旦質問③に対し④というAを返す。"カレーであれば"など、Aに対する補足も述べているのだが、たかしは④というAが"あった"のを良いことに、①②のQAを無視あるいは逆の前提で話を進めている。

統計情報として、やっぱりよしおは辛口ビール派に分類されるだろう。本当はそもそもビール飲まないのに。

 

WEB上のアンケート等であれば、ある程度正確に自らのAを分岐させるタイミングあるので、このずれは起こりづらいのかもしれない。

しかし、人と人が相対する会議の場では、このねじれは結構発生すると思う。

会議や話し合いの時間は限られているし、出席者は立場や年齢や性別が色々違うし、その会議はかれこれ3回実施しているが結論が出なかった会議の延長戦なのかもしれないし、人は人の意見を結構すぐ忘れる。

世にいうファシリティーターなんかは、いかに皆の意見を余さず反映させた上で効率的に会議の結論を見出すかという能力に長けているのだろう。しかし、得てして意見の収集方法は上記のビール問題みたいだったりするし、そこから出された結論は、一種"結論を出すことがクリア条件のゲーム"でのゴールのように思える。

 

かと言って、「いやいや会議開始10分くらいで置いた仮説が実は納得いってなかったのでこの結論には賛同しかねます。」みたいな態度を続けてても次のアクションに繋がる合意形成は永遠にできないわけで、後出しは埒が明かないので禁止としたほうがいい。後出しは禁止だけど、この会議及び会議から導き出される結論は、開始10分で置いた仮設を前提としていますという文言を皆が見える形でホワイトボードにでかでかと書いたまま会議を続け、会議終了後にみんなで音読するくらいが正直な会議なのではないかな。

 

話が専門的で仔細な領域に入ってきてこそ、後出しちゃぶ台返しは禁止しつつ前提をチラ見しながら進めていくのがいいのではないだろうか。

 

といように私も上から下に水が流れるがごとく書いている時点で、上流の方にちりばめられた仮定が存分にあるので怪しげな文章である。

論文なんかは極力この怪しさを排除するために予見できる反論に対する反論を随時挿入しているだろうし、この部分は立証されていますというのを他の論文の引用に一任したりしていくから、長文にならざるを得ないんだろうな。

 

死刑制度の是非を問う討論番組で、番組終了5分前に、「そもそも死後の世界は現世より幸福に包まれているので死ぬことを絶対悪だと捉えている時点で以降のいかなる議論にも私は参加すらしておりません。」とかはキツイなぁ。

意見自体はOKと思うけど、「先に言ってよぉ~(泣)/sansan風に」だろう。